テレビドラマ「Nのために」の原作紹介
■原作紹介
小説「Nのために」は、第5章からなっており、主な登場人物の4人=杉下 希美、成瀬 慎司、安藤 望、西崎 真人のそれぞれの主観から10年後という時間軸で事件を振り返るかたちで描かれています。
最後まで読み切ることで、どのNがどのNの為に罪を犯したのか?の謎の迫る事が出来ます。
わたしはこの原作小説を読んで、複数の主人公の視点から、同一の事象を描くという、内的多元焦点化(ジュネット)の手法で描かれていると感じました。
なので少し、読み解くのが難しいと感じる向きもあると思われますが、それだけに主人公の内的心象に引き込まれてしまいます。
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原作:Nのために
著者 湊かなえ
発行日 2010年1月29日
発行元 東京創元社
ジャンル 推理小説
単行本:ISBN 978-4488024550
形態 四六判上製
ページ数 246
文庫本:双葉文庫(双葉社)、2014年8月15日 ISBN 978-4575517040(A6判)
待望の文庫化が決定し、2014年8月23日(土)より全国一斉発売中!
『Nのために』(エヌのために)は、湊かなえによる日本の推理小説作品。
2010年1月29日に単行本が東京創元社から出版され、2014年8月23日に双葉文庫版が刊行されました。
超高層マンション「スカイローズガーデン」の一室で、そこに住む野口夫妻の変死体が発見された。
現場に居合わせたのは、20代の4人の男女。
それぞれの証言は驚くべき真実を明らかにしていく。
なぜ夫妻は死んだのか?
それぞれが想いを寄せるNとは誰なのか?
切なさに満ちた純愛ミステリー。
■著者:湊かなえコメント
「Nのために」は私の初のラブストーリーです。
とはいえ、主人公と相手が紆余曲折を経て両想いになり、めでたし、めでたし、といった話ではありません。
それなら、私が書く意味がない。
幸せが自分のことであるうちはたいした人生ではない、と私は思っています。
自分よりも大切な人を持つ人が増えたら、世の中はもっと温かくなるのではないかとも思っています。
登場人物は皆、それぞれのNのために行動します。誰が誰のNなのか、こういう愛のかたちがあったのかと、たくさんの人たちが自分の大切な人を思い浮かべながら、この物語を楽しんでくださることを心より願っています。
究極の愛を貫いた、すべての謎を知ることができるのは、登場人物の誰でもなく、最初から最後まで見届けてくれた方のみですから!!
■あらすじ
大学生の杉下希美はある日、運命的な出会いをする。
台風による床上浸水によって、同じアパートの安藤望・西崎真人と親しくなったのだ。努力家の安藤と、小説家志望の西崎。それぞれに屈折とトラウマ、そして夢を抱く三人はやがてある計画を目論む。
■登場人物
主要登場人物は全て「N」のイニシャルが付いている。
杉下 希美(すぎした のぞみ)〈22歳〉
K大学4年生。清掃会社でアルバイト中。
成瀬 慎司(なるせ しんじ)〈22歳〉
T大学4年生。フレンチレストラン「シャルティエ・広田」でアルバイト中。
安藤 望(あんどう のぞみ)〈23歳〉
M商事営業部勤務。学生時代「野バラ荘」に住んでいた。
西崎 真人(にしざき まさと)〈24歳〉
M大学4年生。自称・作家。
野口 貴弘(のぐち たかひろ)〈42歳〉
M商事営業部課長。安藤の上司。
野口 奈央子(のぐち なおこ)〈29歳〉
貴弘の妻。
この原作がどのように脚本化され、演出によってTVドラマとなって仕上がりを見せてくれるのか、とても楽しみです。
なお、脚本は同じく原作:湊かなえによるTBS連続ドラマ「夜行観覧車」(2013年)を手掛けた奥寺佐渡子さんです。
映画では「魔女の宅急便」(2014年)や学校の怪談1.2.4(1995年~1999年)や「八日目の蝉」(2011年)そして本年公開予定「バンクーバーの朝日」も、奥寺佐渡子さんの手によるものです。
プロデューサーの新井順子さんは、奥寺佐渡子さんと『夜行観覧車』をプロデュースしており、気心もしれているようです。
演出の塚原あゆ子さんと山本剛義さんも、プロデューサーの新井順子さんと同じドラマ・メディア事業の会社に属しており『夜行観覧車』でコンビを組んでいます。
そのほかのドラマ作りも数多く携わり、経験豊富な製作者といえるでしょう。
ですので、このドラマ「Nのために」は、ドラマファンとしては大いに期待して良いのではないでしょうか?
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2014-09-24 17:55
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